LocoPartners 開発ブログ

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開発部内の勉強会でアウトプット数を2.2倍に増やした話

この記事は Relux Advent Calendar 2017 3日目の記事です。

こんにちは。エンジニアの古田です。

学びの場として、社内・部内で勉強会を開催されている組織はたくさんあります。
立候補や指名により選ばれた人がLTをすることは、よく取り入れられているやり方の一つです。
この場合、学校の授業をイメージしやすく、話す人よりも聞く人が得られる学びにフォーカスしがちだと思っています。(登壇者の方が学びが多いと皆知っていても)
今回は『発表する人が学ぶ』ことにフォーカスして仕組みを回している話です。

はじまりは成長組織を作りたい

そもそもの取り組もうと思った背景。それはチームの技術力向上でした。

弊社のサービス『Relux』はリリースから4,5年経過して運用フェーズにあります。
技術的負債の蓄積により開発効率が悪化しているため、少しずつ時間を増やしながらリファクタリングに取り組んでいます。システムの品質を向上させるには、作る人の腕を上げなけらばなりません。
テックリード人材を採用することも強力な打ち手の一つですが、それ以上に成長するチームでなければならない。多くのエンジニアは勉強熱心ですが、この学習をサポートし加速させられる仕組みを作りたいと考えました。

自動的に改善されるサイクル

最初はシステム思考にヒントをもらいました。 システム思考をご存知の方は多いと思いますが↓のような本に詳しく書いてあります。

学習する組織――システム思考で未来を創造する

なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか?―小さな力で大きく動かす!システム思考の上手な使い方

要は、どこに力を入れれば効率よく改善サイクルが回るかという話。 今回は、以下のサイクルを回すことを考えました。

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学びの質と量を増やすために学習習慣を作りたかったので、管理できないインプットではなくアウトプットにフォーカスしました。

どうやって後押ししたかですが、運用で決めたことは以下です。

  • 毎週2名以上が発表しようと決める
  • テーマは自由
  • もしやる人がいなかったら自分(筆者)が代わりに発表する(基本、毎回TLの準備しとく)

最初のうちは習慣になっていないので当日になって準備できてない。。ということもありますが『サイクルを絶対に止めない』ことにコミットしていました。
この方針で進める以前は、週に1人すら回っておらず稀に登壇者なしとなるので『この人数だと週1でもLT回すのってしんどいね』という雰囲気だったものが、この2ヶ月ほどは平均して2.2人ずつが何かしら発表できています。

発表された内容は様々です。

うまく回り始めた理由はいくつかあると思います。

  • サービス品質向上のため、技術に関する知識を全メンバーが共通で持たねばという危機感があった
  • 元々インプットが多いメンバーが引っ張ってくれた
  • 自分(筆者)が毎週でも発表できるという姿勢を見せた

また、これまでは周りが『聞かせてもらう』スタンスだったので、発表者はしんどい役割を負う被害者的な気持ちになっていました。
今回はアウトプットにフォーカスしたので『発表者が学びのあった人』という意識の変化もあったと思います。

2ヶ月経過して

メンバーに変化があったかどうか聞いてみました。
正直、インプットの量が増えたり習慣が変わるところまでは至っていないようです。ただ、理解が曖昧では発表で説明できないため、アウトプットを意識することで理解の解像度が上がったという声はありました。

そして、これからのことを考えると、、
現状はこれまでストックされていた知見で回っていました。
しかし、恐らくこれからが苦しい局面で本当にインプットの習慣がない人はアウトプットするものがなくなると思います。吐き出すものがなくなってきて初めて学びの少なさに気づき始めます。

実際、既に個人差も出ています。普段からインプットの多い人は発表回数が多い。また今は質にこだわっていませんが、そこにも差が出ています。ちゃんと意識して学んだり自ら手を動かしたことか、ネットでちょっと調べれば出てくるものか。発表すると分かります。
弊社では、毎月30minの1on1を実施しているので、そこでも会話しながら学習サイクルを加速させるフォローが出来たらと思います。

まとめ

自分は、良い習慣や文化が凄く大事だと考えています。

極端な話、今のメンバー全員が入れ替わったとしても、このLocoに勉強して成長する文化があれば強い組織でいられます。
文化を作ることは時間のかかることです。静止摩擦係数も大きい(突然の物理学)ですが、Tryし続けるしかないです。

そんなチームで一緒に成長してくれる仲間も募集中です。
気になったら気軽に連絡ください!

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